バッチ レンダーでウォーターマークを削除するには、Arnold ライセンスが必要です。 Arnold ライセンス(要別途購入)をお持ちでない場合は、Render > Render Sequence を使用します。
Maya のバッチ レンダラを使用すると、Arnold でフレームのシーケンスをレンダーすることができます。 これを Maya で実行するには、Render > Batch Render コマンドを使用するか、コマンドライン レンダラを使用してコマンド ラインで実行することができます。 コマンドライン レンダラでは、バッチ レンダー フラグを使用すると、シーン内のレンダー設定を毎回開く必要なく変更することができます。
コマンドライン レンダリングを設定する
コマンドラインレンダラ(レンダー)
Windows
お勧めの方法は、Render.exe ファイルが含まれるフォルダをポイントするシステム変数を用意することです。 Windows では、次の方法を使用してこれを実行できます。
- コントロール パネル > システム > システムの詳細設定 > 環境変数に移動します。
- 「システム環境変数」に移動し、「パス」という変数に移動します。 「編集」をクリックします。
- 「変数値」には多数のパスが確認でき、それぞれセミコロンで分けられています。 レンダラのパスをここに追加します。 既定では、C:\Program Files\Autodesk\Maya2018\bin のようにする必要があります。
- OK をクリックします。
別の方法として、コマンド ラインに「Render.exe」への絶対パスを次のように入力することができます。
"C:\Program Files\Autodesk\Maya2018\bin\Render.exe" C:\Users\Documents\maya\projects\Batch_render\scenes\batch_render.mb
Linux
export PATH=$PATH:/usr/autodesk/maya2018-x64/bin
OS X
export PATH=$PATH:/Applications/Autodesk/maya2018/Maya.app/Contents/bin
コマンド ライン レンダリング
バッチ レンダー用に Maya ファイルを保存する前に、プロジェクトが正しく設定されていること、レンダラが Arnold に設定されていること、Render Settings ウィンドウでカメラ(およびその他の設定)が正しく設定されていることを確認します。
シーン ファイルで指定されたレンダラを使用してレンダーするには、「render」に続けて任意のバッチ レンダー フラグ、および Maya シーン パス名を入力します。
Render -s 1 -e 10 C:\Users\Documents\maya\projects\Batch_render\scenes\batch_render.mb
Windows Shell でレンダーされた Maya シーン バッチ
「Render --help -r arnold」
を使用すると、レンダー フラグを一覧表示することができます
MEL を使用して .ass ファイルを書き出す
次のコマンドを使用して .ass ファイルを書き出すことができます。
arnoldExportAss -sf 1 -ef 10 -f "/tmp/example.ass"
MEL を使用してバッチ レンダーする
次のコマンドを使用すると、.ass ファイルを書き出し、単一フレームについてバッチ レンダーを実行することができます。
arnoldExportAss -f <filename>
arnoldRender -b;
両方のケースにおいて、以下を先頭に付ける必要があります。
currentTime <frameNum>;
たとえば、次のようになります。
currentTime 1; arnoldExportAss -f "/tmp/scene.001.ass";
バッチ レンダー フラグの例
特定の Arnold バッチ レンダー フラグ(ここで、parameter
はバッチ レンダー フラグです)の例を次に示します。
Render -r arnold ai:parameter C:\Users\Documents\maya\projects\Batch_render\scenes\batch_render.mb |
---|
レンダー フラグ: ai:rfr
シーンの屈折レイ深度を変更する必要がある場合は、次のコマンドを使用できます。
Render -r arnold ai:rfr 0 C:\Users\Documents\maya\projects\Batch_render\scenes\batch_render.mb |
---|
ここで、「ai:rfr 0」
は屈折深度を 0 に設定します。
![]() |
![]() |
ai:rfr 0
|
ai:rfr 4
|
レンダー フラグ: -seq
arnoldRender コマンドを使用すると、個々のフレームまたはフレーム範囲をレンダーすることができます。 複数の異なるフレームまたはフレーム範囲を指定することができます。 これらは、; または空白文字で区切る必要があります。 2 つの区切り文字を混合すると機能しません。 フレーム範囲を定義する場合、.. 文字列を使用して開始フレームと終了フレームを分離する必要があります。 フレーム範囲に「:」(コロン)を追加し、その後に追加の番号を追加すると、フレームのステップを定義することができます。 次の例では、空白の代わりに「;」(セミコロン)を使用することもできます。
-seq "1 2 3": フレーム 1、2、3 をレンダーします。
-seq "1 3..6": フレーム 1、および 1 のステップでフレーム 3 ~ 6 をレンダーします。
-seq "2 4..7 15..27:4": フレーム 2、フレーム 4 ~ 7、および 4 のステップでフレーム 15 ~ 27 をレンダーします。
レンダー フラグ: -reg
イメージの領域をレンダーする必要がある場合は、構文 -reg Xmin Xmax Ymin Ymax で -reg フラグを使用できます。
Render -r arnold -reg 50 1000 600 700 C:\Users\Documents\maya\projects\Batch_render\scenes\batch_render.mb |
---|
-reg で(Xmin, Ymin)から(Xmax, Ymax)までをレンダーするためのカスタムの長方形領域を設定しています
Arnold レンダラのディスクリプション ファイル
既定では、MtoA インストーラは Maya のインストール先に Arnold レンダラのディスクリプション ファイル(arnoldRenderer.xml)をコピーします。
- Windows: C:\Program Files\Autodesk\Maya2018\bin\rendererDesc
- Linux: /usr/autodesk/maya2018-x64/bin/plug-ins/rendererDesc
- Mac OS X: /Applications/Autodesk/maya2018/Maya.app/Contents/bin/rendererDesc
ただし、MtoA を手動でインストールした場合や、インストーラが何らかの理由でレンダラのディスクリプション ファイルをコピーすることができなかった場合は、コマンドライン レンダーを実行しようとすると次のエラーが表示されます。
Cannot open renderer description file "arnoldRenderer.xml"
このメッセージが表示された場合は、arnoldRenderer.xml を指すように MAYA_RENDER_DESC_PATH 環境変数を設定するか、arnoldRenderer.xml を Maya のインストール先にコピーする必要があります。 arnoldRenderer.xml は、MtoA のインストール先のルート フォルダにあります。