このチュートリアルでは、DSLR カメラの CAD モデルをライティング、シェーディング、レンダリングする方法について説明します。製品カタログで使用できる製品ショットやイラスト スタイルなど、さまざまなスタイルを扱います。これらのスタイルには、wireframefacing_ratio (x-ray)、 および toon エッジが含まれます。また、utilityシェーダを、合成パッケージ内で使用するレンダー パスの作成に使用する方法、およびシーンのデバッグにも役立てる方法について説明します。

DSLR カメラ モデルはこちらからダウンロードできます。

CAD データのインポート

  • まず、CAD モデル(上記のリンク)をダウンロードします。
  • .zip ファイルには次の部分が表示されます。データをハード ディスクに解凍します。 

Background


リアリスティックなシェーディング

本体、革張りグリップ、レンズに使用できるプラスチック シェーダを、コピーして作成します。また、レンズとフラッシュのアダプタ リングおよびガラス シェーダ用の異方性メタル シェーダも作成します。

ボディ(boitier2.1)

standand_surface シェーダを作成し、カメラの本体とレンズに割り当てます。次のようにパラメータを変更します。

  • base_color: 黒
  • specular_roughness: 0.467
  • specular_IOR: 1.55 (プラスチック)
  • coat_weight: 0.1
  • coat_roughness: 0.3
  • coat_IOR: 1.55 (プラスチック)

革張りバンプ (boitier2.1 - Body.18)

cell_noise シェーダを使用して、カメラのグリップ シェーダに合ったリアルな革張りのテクスチャを作成できます。

  • プラスチック シェーダを複製し、革張りグリップのオブジェクトに割り当てます。
  • bump3dstandard_surfacenormal パラメータに接続します。
  • cell_noisebump3dbump_map パラメータに接続します。bump2d と反対に bump3d を使用すると、モデルは 3D オブジェクト空間でレンダリングされるため、モデルの UV について心配する必要がなくなります。
  • cell_noisepatternalligator に変更します。これで革張りの外観になります。
  • octaves の値を 8 に増やします。
  • 必要に応じて、カメラ モデルのサイズに合わせて scale を大きくします。この例では、値 6 が使用されています。
  • density を約 0.5 に減らします。

カメラ レンズ アダプタ リング

カメラのアダプタ リングに使用できる異方性メタル マテリアルを作成します。

  • 別の standard_surface シェーダを割り当てます。カメラ ボディの金属アダプタ リングに割り当てて、名前を「Metal Ring」に変更します。
  • base_color を中間グレーのカラーに変更します。
  • metalness を 1 に増やします。
  • specular_roughness を約 0.7 に増やします。値を小さくすると、輝度が強くなります。

異方性メタル効果を作成するために、ramp_rgb → specular_anisotropy を使用します。CAD ジオメトリからの UV の問題を避けるために、uv_projection シェーダを使用して投影します。

  • ramp_RGB シェーダを作成し、typeradial に変更します。黒のノットを 5 つ、白のノットを 4 つ挿入します。interpolationcatmull-rom (スムーズ)に設定されていることを確認します。
  • uv_projection シェーダに接続します。これは、メタル リングに ramp_rgb を平面投影するためです。
  • uv_projectionstandard_surface シェーダの specular_anisotropy に接続します。

    specular_anisotropy を使用する場合、ハイライトにファセット化が生じる場合があります。smooth subdivision tangents を有効にすると(Arnold subdiv_smooth_derivs パラメータを使用)、ファセット化された外観を除去できます。 そのためには、1 つ以上のサブディビジョンの反復がポリメッシュに適用されている必要があることに注意してください。

    anisotropic_rotation を使用して specular_anisotropy ハイライトの位置を変更することができます。

ガラス レンズ

  • レンズを表示するには、まずレンズ キャップを非表示にします(シーン エクスプローラ(Scene Explorer)ウィンドウの cache.1、cache2.1、および cache2.1.1 のシンメトリ)。
  • ガラス レンズ ジオメトリ(Body.8)に別の standard_surface シェーダを割り当てて、「Lens Glass」という名前を付けます。
  • specular_roughness を 0 に減らします。
  • specular_IOR を 1.5 (ガラス)に変更します。
  • transmission を 1 に増やします。
  • thin_film で、thickness を約 450 に増やし、thin_film.ior を約 1.28 に増やします。

定型化シェーディング

次に、ワイヤフレーム、正投影ラインアート(toon)、X線(facing_ratio)、カット レンダー(clip_geo)などの定型化されたレンダリングを作成するさまざまなシェーディング方法を見てみましょう。

ワイヤフレーム シェーダ

  • ワイヤフレーム/半透明の外観を作成するために、先ほど作成した黒いプラスチックシェーダの opacity に接続された wireframe シェーダを使用することができます。
  • edge_typeポリゴンに変更します。line_width を低い値に調整します。この例では、値 0.02 が使用されています。

Toon シェーダ

  • すべてのカメラ ジオメトリに toon シェーダを割り当てます。次のようにパラメータを変更します。
  • angle_threshold を約 10 まで減らします。こうすると、ジオメトリの周囲にさらに詳細なエッジが表示されます。
  • base_weight を 0 に減らします。 ここでは emission のみを使用します。
  • specular_weight が 0 であることを確認します。
  • emission_weight を 1 に増やします。
  • toon シェーダは現在 GPU では機能しません。これは、将来のリリースで修正される予定です。
  • トゥーンのエッジを表示するには、Filter Type (サンプリング設定)を Contour に変更する必要がありますcontour filter width (サンプリング設定)値を増やすと、レンダリング時間も増えることに注意してください。
  • もう 1 つのバリエーションとして、utility (color_mode: geometric_normal (ng)) シェーダを toon シェーダ (emission_weight: 0)edge_color に接続する方法があります。 

Facing Ratio シェーダ

facing_ratio シェーダを使用して、X 線シェーディング エフェクトを作成することができます。

  • standard_surface シェーダを割り当てて、すべての weights を 0 に減らします。
  • facing_ratio シェーダを作成し、standard_surface シェーダの opacity に接続します。
  • bias を約 0.1 に減らします。
  • エフェクトをさらに洗練させるには、color_correct シェーダを facing_ratiostandand_surface シェーダの間に接続します。

Clip Geo シェーダ

clip_geo シェーダを使用して、カメラ モデルに切り取りシェーディング エフェクトを作成することができます。

  • ボックス(クリッピングに使用するジオメトリ)を作成し、ジオメトリをクリップする場所に配置します(この場合はレンズを切断)。
  • ボックスに clip_geo シェーダを割り当てます。

clip_geo は現在 GPU では機能しません。これは、将来のリリースで修正される予定です。


AOV

AOV は、レンダー パスをレンダリングする Arnold の方法です。任意のシェーディング ネットワーク コンポーネントをさまざまなイメージにレンダーする手段を提供します。 たとえばアーティストは、直接光と間接光の影響を分離し、後でコンポジティングを行うときに再結合することが便利であると考えるかもしれません。 Arnold では、深度、位置、モーション ベクトルの出力に対してビルトインの AOV を提供します。 

ビューティ AOV の合成

RGBA ビューティ AOV は、各照明のパーツが含まれている小さな AOV に分割することができます。 コンポジットでは、これらの AOV を個別に修正して追加し、フル ビューティ AOV を取得することができます。

AOV を増やすとコンポジットをさらに高度にコントロールできますが、処理に手間がかかるようになります。また、特にライト グループと結合されている場合に、必要となるメモリとディスクの容量がさらに増えます。

フル ビューティ AOV のための追加 AOV のサンプル セットは次のとおりです。

  • direct、indirect、emission、background。
  • diffuse、specular、coat、transmission、sss、volume、emission、background。
  • diffuse_direct、diffuse_indirect、specular_direct、specular_indirect、coat、transmission、sss、volume、emission、background。

ビューティ AOV に必要なのは、そのような AOV を足し合わせることだけです。ビューティ AOV の再構築にアルベド AOV は不要ですが、diffuse_albedo で diffuse を割ることによって、サーフェステクスチャなしのライティングのみを取得したり、またはテクスチャのディテールを損なわずにライティングのノイズのみを除去するために使用できます。

Cryptomatte

Cryptomatte AOV を使用して、後で合成するための ID マットを作成することもできます。Cryptomatte はモーション ブラー、透過性、および被写界深度をサポートして、ID マットを自動的に作成します。 名前、オブジェクト ネームスペース、およびマテリアル名を使用して、シーンの ID マットを整理できます。

Photoshop での合成

  • Photoshop でディスクに保存した AOV を開きます。
  • 下の図に示すように、各 Png レイヤを Background イメージ レイヤにドラッグ アンド ドロップします。
  • レイヤごとにブレンド レイヤ モードを Linear Dodge (追加)に変更します。最終的なビューティ レイヤが表示されます。

RGBA ビューティ AOV の正しい再構築を作成するには、コンポジットで add/plus 操作を使用する必要があります。screen または multiply を使用すると、間違った結果が得られます。

Photoshop で開き、Linear Dodge (追加)を使用してレイヤ化した AOV 

Utility シェーダの Color Mode

utility シェーダは、一般的な「万能型」ユーティリティ ノード シェーダであり、コンポジット用ソフトウェア内での使用を目的とするパスの作成にも使用できます。また、シーンをデバッグする場合に便利なことがあります。たとえば、geometric_normal 位置を使用して、ポストプロダクションでモデルを再ライティングすることができます。

utility シェーダが使用する、さまざまなカラー モード

最終的なレンダリング設定

最終的なフレーム レンダリングでは、いくつかのサンプル設定を増やす必要があります。

ノイズの原因が不明な場合は、AOV を確認してください。

  • skydome ライトを選択し、サンプル数を 3 または 4 に増やします。これにより、シャドウのノイズの多くが除去されます。
  • カメラ(AA)の数を 5 前後に増やします。これにより、全般的なイメージの品質が向上します。
  • カメラ(AA)サンプルを増やしても、レンズにはまだノイズがあります(鏡面反射光 AOV に表示されます)。鏡面反射光サンプルの数を 4 に増やすと、ノイズをさらに減らすことができます。この値を大きくすると、レンダリング時間が長くなることに留意してください。


以上です。これでこのチュートリアルは完了です。よくできました!



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